〒211-0064 神奈川県川崎市中原区今井南町 9-34
東急東横線「武蔵小杉」、南口より徒歩8分

診療時間
午前9~12時
午後3~6時
休診日
木曜日・土曜日午後・日曜日

生活習慣病、メタボリックシンドローム、肥満など動脈硬化に関係する情報

8割以上は多くの生活習慣に関連した原因が重なって発症します。

以前は「成人病」と言われていましたが、子供の成人病が年々増加傾向していることに加えて、病気の原因が日常生活に非常に多く関連しているため、現在は生活習慣病と変わっています。 これは「体の負担になる生活習慣」を続けることで起こる病気の総称です。この名称の中に、一生にわたって健康的な生活を心掛けることで、病気の予防が出来ることが含まれています。

メタボリックシンドロームとは、高血圧・肥満・糖代謝異常(糖尿病)・脂質代謝異常(高脂血症・高コレステロール血症)などが、重なった状態が長く続くと動脈硬化性疾患の発症頻度が増加することが以前より知られていました。

国内外でシンドロームX、死の四重奏、マルチプルリスクファクター症候群、インスリン抵抗性シンドローム(症候群)などと言われてきました。近年「メタボリックシンドローム」と言われるようになりました。

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動脈硬化の危険因子である肥満・高血圧・糖尿病・高脂血症・・・・が重複した場合、最大で30倍以上の確率で心臓病となることがわかっています。つまり1つずつは軽くても重なることで動脈硬化が進行すると言うことです。

伝統的なバランスのとれた食事から欧米化しているため、今後この生活習慣病が増加(動脈硬化が進行)するものと考えられています。
(欧米化とは、高脂肪・高カロリーのファーストフードに代表される食事です)

8月26日のasahi.comの記事です

 メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)対策として導入された特定健康診査(メタボ健診)で、2008年度は14.5%がメタボに該当していた。予備群を含めると4人に1人の割合。厚生労働省が25日に公表した。

 メタボ健診は生活習慣病の予防策として08年度から始まった。40〜74歳が対象で、健康保険組合など保険者が実施を義務づけられている。

 初年度の対象者は計5191万9920人で、このうち受診したのは2千万人弱で、受診率38.3%。厚労省は12年度の受診率7割を目指しているが、大きく下回っている。健康保険組合が最も高く58%、市町村の国民健康保険は31%、協会けんぽは30%だった。

 性別で見ると、メタボに該当した男性は20.6%で、女性の7.1%に比べて圧倒的に多い。メタボ予備群の人は受診者の12.4%だった。

 

受診率が低いため、実際の数は異なると思われます。

いずれにしても健診で異常を指摘される方が多いため、生活習慣の改善は必要です。

食生活が一番関係しているため、家族では同じ食事を食べるため、味付けや好みも似ていることが多いです。 高血圧の家系では味付けが濃かったり、糖尿病や高脂血症の家系では甘いものやカロリーの高いものが多かったりすることが多いです。つまり遺伝を疑うよりも自分の生活習慣を改めることが一番重要です。

もちろん、遺伝的な要因もあるため、いずれにしても、正しい生活習慣の実践によって病気を予防することが大切です。

ロイターに以下の記事が掲載されていました。 

 睡眠時間の少ない人は食事量が通常より多くなる傾向があることが、臨床栄養学の学術誌「アメリカン・ジャーナル・オブ・クリニカル・ニュートリション」に掲載された米研究で明らかになった。
 研究を率いたセントルークス・ルーズベルト病院ニューヨーク肥満調査センターのマリーピエール・サントンジュ氏と調査チームは、おおむね標準体重の30―40歳代の男女30人を対象に調査を実施。参加者は2つの異なった睡眠時間で研究所にそれぞれ5泊滞在した。

 指定された睡眠時間は9時間と4時間。最初の4日間はそれぞれ決められた食事をとり、5日目と6日目には制限をなくして各自が好きなものを食べた。

 その結果、睡眠時間の多少に関わらず、各自の消費カロリーは1日当たり約2600キロカロリーで変わりはなかった。一方、最終日の摂取カロリーは、睡眠時間が少ない場合では平均2800キロカロリーと、十分に睡眠をとった場合の2500キロカロリーを約300キロカロリー上回った。

 サントンジュ氏は「体重を管理するなら、睡眠が不足しないようにすることは有益」と指摘している。

 ただ今回の調査では、これまでの研究と同様、睡眠不足が肥満を引き起こすと結論付けるには至っていない。

 米国立衛生研究所(NIH)によると、米国に住む人のうち5000万―7000万人が慢性的な睡眠不足や睡眠障害に苦しんでおり、交代勤務(シフト)労働者が多く含まれているという。

生活習慣病と言われるように睡眠も生活習慣の一部であり、十分な睡眠を取るようにしましょう。

ペットボトル症候群の話題が出ています。
清涼飲料水の摂りすぎには気をつけて下さい。

ポカリスエットの話が良く出ますが、
100mlあたりのエネルギー:27kcal → 500mlだと135kcal
(アクエリアス 19kcal ⇒ 95kcal)
(別に大塚製薬が嫌いなわけではありません。また日本コカコーラの職員でもありません)

体重50キロの人が 135kcal 消費するために必要な運動量は、
ウォーキング41分、ジョギング20分、サイクリング32分
入浴51分、半身浴58分、クロールで泳ぐ20分、水中ウォーキング32分
ヨガ45分、ストレッチ65分、ボーリング50分
踏台昇降34分、なわとび20分、腹筋21分、勉強105分、睡眠183分

これだけ運動しても135kcal=ポカリスエット500ml分のカロリーしか消費されません。

清涼飲料水の摂りすぎには注意してください。

前回ポカリスエット500mlが135kcalと書きました。
改めて、適当な商品の100ml⇒500mlあたりのカロリーです。

日本コカコーラ
・ジンジャーエール 35 ⇒ 175kcal
・スプライト     40 ⇒ 200kcal
・コーラ       45 ⇒ 225kcal
・ファンタグレープ 48 ⇒ 240kcal
・ファンタオレンジ 48 ⇒ 240kcal

同社Qoo
・とってもヘルシーアップル 14 ⇒ 70kcal
・とってもヘルシーオレンジ 18 ⇒ 90kcal
・とってもヘルシーグレープ 18 ⇒ 90kcal


他の清涼飲料水
・キリンレモン          38 ⇒ 190kcal
・不二家レモンスカッシュ   38 ⇒ kcal
・サントリーC.C.レモン    40 ⇒ 200kcal
・アサヒ飲料三ツ矢サイダー 42 ⇒ 210kcal
・日本コカコーラドクターペッパー46 ⇒ 230kcal
・サントリーセブンアップ     46 ⇒ 230kcal

カルピス
・桃&カルピス  21 ⇒ 105kcal
・ソーダ      42 ⇒ 210kcal
・ウォーター    46 ⇒ 230kcal

その他ジュース
JT桃の天然水          32 ⇒ 160kcal
サントリーなっちゃんオレンジ 40 ⇒ 200kcal
サントリーなっちゃんりんご   41 ⇒ 205kcal

ビール関係
・麒麟ZERO       19 ⇒ 95kcal
・スタイルフリー     24 ⇒ 120kcal
・淡麗グリーンラベル  29 ⇒ 145kcal
・ジョッキ生        35 ⇒ 175kcal
・黒ラベル        40 ⇒ 200kcal
・バドワイザー      40 ⇒ 200kcal
・スーパードライ     42 ⇒ 210kcal
・エビス          42 ⇒ 210kcal
・ラガー          42 ⇒ 210kcal
・モルツ          42 ⇒ 210kcal
・のどごし<生>    43 ⇒ 215kcal
・一番搾り        44 ⇒ 220kcal
・クリアアサヒ      45 ⇒ 225kcal
・麒麟淡麗<生>   45 ⇒ 225kcal
・プレミアムモルツ   47 ⇒ 235kcal

少なくともこの記事を読んだ方は、摂りすぎには注意してください。

糖質の多い飲み物

Webに糖質の多いお酒の記事が掲載されており、

1.発泡酒:12.6g(350ml=中ジョッキ1杯)
2.ビール:10.9g(350ml=中ジョッキ1杯)
3.梅酒:10.4g(50ml中=ワイングラス1杯)
4.清酒:8.1g(1合)
5.ロゼワイン:2.4g(60ml=ワイングラス1杯)

とのことでした。

角砂糖1個は5g、19kcalなので、換算してみると・・・

多くの炭水化物を摂っているのが目で見てわかりますね。


では、気になったので清涼飲料水を調べると・・・
(いずれも350ml換算)

ペプシコーラ:41.65g
コカコーラ:39.55g
ファンタオレンジ・グレープ:40.25g

三ツ矢サイダー:38.5g
スプライト:36.05g
カナダドライ・ジンジャーエール:30.45g
C.C.レモン:35.35g
キリンレモン:35g

カルピスウォーター:38.85g
カルピスソーダ:30.1g

アクエリアス:16.45g
ポカリスエット:21.7g

確かに糖分(炭水化物)を摂り過ぎている人が多いですね。

毎日新聞のWebに以下の記事がありました。

やはり個人のみで管理するのは難しいようで、みんなで助け合ってゆくことが良いようです。

 健康計測機器メーカーのタニタは22日、内臓脂肪型肥満の「メタボ社員」ゼロを目指し、最新機器を活用して同社が今春から実施している社内健康プロジェクトの概要を公表した。同社は09年にも同様のプロジェクトを行ったが、効果が必ずしも持続していないことが分かったため、今回は健康管理体制を強化しているという。

 09年のプロジェクトは、生活習慣病の予備軍としてメタボリックシンドロームが注目されたため、「健康総合企業として、社員の健康管理は重要」(谷田千里社長)であるとの考えから半年間実施した。一定の成果が見られたが、同社が追跡調査したところ、いったん減った体重が元に戻った社員もいた。現在「メタボ社員」は約300人の社員の約1割いるという。

 このため今回のプロジェクトは期限を設けず、「メタボ社員」ゼロを目指して取り組むことにした。全社員に歩数計を携帯させたほか、新たに体脂肪率や基礎代謝などを計測できる最新の体組成計で週1回のチェックを義務化した。メタボ社員は個別面談などの特別指導でサポートしているという。

2月4日の毎日新聞に以下の記事が掲載されていました。

 塩漬け食品の取りすぎや、食事全体で塩分の多い生活習慣を続けると、各種のがんや循環器疾患(心筋梗塞(こうそく)、脳卒中など)を発症しやすいことが4日、厚生労働省研究班の大規模調査で分かった。がんと循環器疾患は国民の死因の1〜3位、全体の6割近くを占める。胃がんなど一部の疾患では知られていたが、塩分の取りすぎが多くの生活習慣病に影響するとのデータが示されたのは初めて。

 調査は、8県に住む45〜74歳の男女約8万人を対象に実施。対象者を、食事全体の塩分(ナトリウム)摂取量、塩辛や漬物、イクラなど塩漬け食品の摂取量によって、それぞれ5グループに分け、6〜9年間の調査期間中のがん、循環器疾患の発症状況を調べた。

 その結果、塩分全体の摂取量が多い群(1日当たり平均17.8グラム)は、少ない群(同7.5グラム)に比べて循環器疾患の危険性が約2割高かった。また、塩漬け食品の摂取量が多い群は、何らかのがんを発症する危険性が11〜15%高かった。塩漬け食品の摂取量が多い群の循環器疾患の危険性は高くはなかったが、魚や野菜に循環器疾患を予防する栄養素が含まれるためとみられる。

 研究班の津金昌一郎・国立がんセンター予防研究部長は「日本人の塩分摂取量は国際的にも多い。調味料の塩分を減らし、塩漬け食品を食べる回数を減らすことで、多くの生活習慣病を予防できるだろう」と話す。

塩分で胃がん、高血圧などの病気が増えることは知られており、いずれにしても減塩は重要なことです。

読売新聞に以下の記事が掲載されていました。

 メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の適正な診断基準を検証していた厚生労働省研究班(主任研究者=門脇孝・東京大学教授)は9日、診断の必須項目の腹囲の数値によって、心筋梗塞(こうそく)や脳梗塞の発症の危険性を明確に判断できないとする大規模調査の結果をまとめた。

 現在の腹囲基準(男性85センチ以上、女性90センチ以上)の科学的根拠を覆すもので、診断基準の見直しに影響しそうだ。

 現在の診断基準は、腹囲に加え、血糖、脂質、血圧の3項目のうち二つ以上で異常があった場合、メタボと診断され、保健指導(積極的支援)の対象となる。しかし、他の先進国に比べ男性の腹囲基準は厳しすぎる、女性の基準は逆に甘いと、批判されていた。

 研究班は、全国12か所の40〜74歳の男女約3万1000人について、心筋梗塞、脳梗塞の発症と腹囲との関連を調べた。

 その結果、腹囲が大きくなるほど、発症の危険性は増加したが、特定の腹囲を超えると危険性が急激に高まるという線引きは困難であることがわかった。

 現在の腹囲基準は、学会などが集めた小規模の研究データをもとに、腹囲が基準を超えると、内臓脂肪が蓄積して、生活習慣病になりやすいという前提で設定された。

 同研究班は昨年、腹囲が男性85センチ、女性80センチを超えると、血糖や脂質などの検査データの異常が急激に増えるということを明らかにしたが、今回の発症との関連では腹囲基準の妥当性は導きだせなかった。

 国際的には、腹囲を必須とせず、総合的にメタボを診断するのが主流。米国では、腹囲(男性102センチ以上、女性88センチ以上)は中性脂肪、HDLコレステロール、血圧、血糖値を含めた五つの診断基準の一項目に過ぎない。

 ただ、今回の研究でも肥満の人ほど発症しやすい傾向は変わりない。現行の基準でメタボと診断された人は、そうでない人に比べて発症の危険性は男性で1・44倍、女性で1・53倍高かった。

 門脇教授は「腹囲が大きくなるほど心臓病や脳卒中を起こす危険は男女とも高くなったが、基準値としてどの数値が明確なのかを示すことは難しかった。今回の研究結果をもとに今後、最適な腹囲の基準について議論をしていく必要がある」と話している。

腹囲が必須条件となっているのは日本のみであり、肥満が病気につながると表現したいのであれば、条件の一つとして取り入れる程度で十分と言われています。今後メタボ健診の判定基準が変わるかもしれません。しかし今までメタボと判定され、指導を受けてきた方のフォローはどうするのでしょうか?

平成22年4月5日に同じ読売新聞に以下の記事がありました。

血圧・血糖・脂質異常ならメタボ未満の腹囲でも危険

 メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の腹囲基準を検証している厚生労働省研究班(主任研究者=門脇孝・東京大教授)は、腹囲が基準値未満でも、血圧、血糖、血中脂質の検査値の異常が重なると、脳卒中や心筋梗塞(こうそく)を発症しやすくなるという解析結果をまとめた。

 メタボの診断は現在、腹囲(男性85センチ以上、女性90センチ以上)が必須条件で、腹囲が基準を下回ると、原則として保健指導の対象にならない。

 研究班は全国40〜74歳の約3万1000人を対象に、腹囲と脳卒中、心筋梗塞の発症の関係を調べた。腹囲が大きくなるほど、発症リスクが高くなる傾向があったが、腹囲が基準値未満でも、検査値の異常が重なると、メタボと同じようにリスクが高くなることがわかった。

 このうち、検査値の異常が三つ重なっているグループを見ると、腹囲が基準値未満でもリスクは男性2・2倍、女性3・0倍。腹囲が基準値以上の場合の男性2・5倍、女性3・2倍と比べ、大きな差がなかった。

 国際糖尿病連合は昨年10月、腹囲を必須条件とせず、総合的にメタボを診断する方式に基準を変更している。

 門脇教授は「腹囲は有効な指標だが、高血圧などのリスクが重なれば、太っていなくても、脳卒中などを発症しやすくなる。従来のメタボの枠組みに加え、やせた人の対策も強化する必要がある」と話している。

少なくとも腹囲は一つの基準として、必須条件から外れることとなると思います。

毎日新聞に以下の記事が掲載されていました。

 メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の診断基準となる血圧などの検査値の多くは、日本人男性の場合、腹囲(腹部肥満の有無)に関係なく体重が増えれば悪化する傾向が強いことが、立川メディカルセンター(新潟県長岡市)の調査で分かった。3月には厚生労働省研究班の大規模調査で、女性の腹囲と循環器疾患発症の関連性が低いとの傾向も明らかになり、腹囲を必須とする現在の特定健診のあり方も問われそうだ。今月号の米糖尿病学会誌「ダイアベティス・ケア」に発表した。

 調査は、同センターの人間ドックを08-09年に受診し、風邪などをひいていない男性1271人(平均年齢51・6歳)を対象にした。メタボ診断基準の血圧、血糖値、中性脂肪、HDL(善玉)コレステロールと、体重変化との関係を、国内でメタボの主因と位置づける腹部肥満がある群とない群でそれぞれ分析した。

 その結果、血圧と血糖値は、腹部肥満の有無に関係なく、体重が増加すれば悪化した。HDLコレステロールは、腹部肥満がない群だけが体重増加によって悪化し、いずれも腹部肥満との関係は見いだせなかった。中性脂肪は、腹部肥満がある群で体重増加との関係があった。

 世界では、メタボ診断基準作りの中心になってきた国際糖尿病連合などが昨年、腹囲を必須とせず、他の血液検査値などと同列に扱う統一基準を発表した。一方、日本の診断基準は、腹囲が必須条件になっている。

 分析にあたった小田栄司・同センターたちかわ総合健診センター長は「腹部肥満がなくても、体重が増えれば検査値が悪化することが分かった。腹部肥満を必須条件に生活指導を実施する現在の特定健診は合理的とは言えず、早急に見直すべきだ」と話す。

 やはり腹囲は必須ではなく、せめて基準の1つであるべきではないでしょうか?

肥満による病気が原因で医療費が増加しているニューヨークでは、このような税金も検討されており、2009年9月にオバマ大統領も前向きの考えだそうです。

以下は3月14日読売オンラインより転記

 米ニューヨーク州政府が、炭酸飲料などの砂糖入り清涼飲料水の販売に課す新税の導入を目指している。

 財政赤字削減という経済効果以上に、肥満防止などの健康増進効果を強調し、州議会の理解を得たい考えだ。ただ、飲料業界は猛反発しており、31日の採決に向けてぎりぎりの攻防が続いている。

 ◆一石三鳥◆

 「肥満が原因で州が支出する医療費は年間76億ドル(6840億円)。行動を起こすべきだ」

 ニューヨーク州のパターソン知事は8日、税制討論会で力強く訴えた。

 景気低迷による税収不足で同州の2010会計年度(10年4月〜11年3月)の財政赤字は90億ドル以上に膨らみ、税収確保は緊急課題となっている。ただ、所得税や固定資産税などの増税は大きな反発を招きかねない。そこで目を付けたのが、清涼飲料への課税だ。

 同州の成人が1年間に消費する砂糖入り飲料は平均36ガロン(約136リットル)。州人口(1950万人)の4分の1が肥満体で、低所得者層に限ればその割合は3分の1に上昇する。

 新税を導入すれば一定の税収が見込める上、清涼飲料の消費が減って健康にはプラスとなり、医療費も減らせる。「新税は一石三鳥」が知事の決めゼリフだ。

 新税は「ペニー・パー・オンス(1オンス当たり1セント)税」と呼ばれる。355ミリ・リットル(12オンス)缶の炭酸飲料が1・35ドル(税抜き価格)前後で売られているニューヨーク市では、8・875%の消費税に加え、約9%の新税が上乗せされることになる。州政府は新税導入で消費量は15%程度減るものの、年間10億ドルの歳入増が見込めると試算する。

 ◆「雇用減る」◆

 一方、飲料業界は反発を強めている。米国飲料協会は8日、「不況に苦しむ低所得者にとって、新税導入は不公平」とする声明を発表。ニューヨーク州にあるコカ・コーラ社の工場では12日、従業員らが集会を開き、「売り上げが減れば雇用も減る」などと訴えた。

 健康志向が強まる米国では、高カロリーの炭酸飲料を敬遠する動きが広がっている。飲料業界には、新税が導入されれば消費者離れが一段と進むとの警戒感が強い。

 州政府は昨年も同様の新税導入を試みたが、州議会で否決された。背景には、飲料大手ペプシコが州内にある本社の移転をちらつかせるなど業界一丸となった「議会工作」があったとされる。

 ◆援軍◆

 調査会社コンシューマー・エッジの1月調査では、新税に賛成の住民35・8%に対し、反対が43・8%と優勢だったが、ここへ来て賛成派が増えつつある。

 「コーヒーに入れる砂糖はスプーン1〜2杯。炭酸飲料1缶には10杯分含まれる」。ブルームバーグ・ニューヨーク市長は7日の演説で州政府の提案を支持する意向を表明した。影響力を持つ同市長の反対姿勢が昨年の新税否決の一因だっただけに、今回は大きな援軍を得た格好だ。

 米紙ニューヨーク・タイムズも社説で「急上昇する肥満率を改善するため導入を急ぐべきだ」と後押しする。全米最高率のたばこ税の導入など健康志向が強いニューヨーク州が、本格的な「炭酸飲料税」を実現できるかどうか、全米が注視している。

このようにメタボリックシンドロームは先進国では問題となっており、人類の健康を維持するために試行錯誤が続くものと思われます。

4月1日の毎日新聞に以下の記事が掲載されていました。

<脂肪燃焼ホルモン>運動と同様の効果 東大チームが検証

 脂肪燃焼や血糖値低下を促すホルモン「アディポネクチン」に、運動したときと同様の効果を体内で起こさせる機能があることが、東京大などのチームの研究で明らかになった。1日の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。高齢や過度な肥満などで運動できない人向けの薬の開発につながる可能性がある。

 研究チームは、アディポネクチンが結びつくたんぱく質が働かないマウスを作り、正常なマウスと比べた。たんぱく質が働かないマウスは血糖の取り込みや脂肪燃焼のほか、持久力を生む筋繊維を作り出すきっかけになる物質の量が減り、その働きも低下していた。チームは、アディポネクチンが結びつくたんぱく質には、血糖値を下げるインスリンを効きやすくし、脂肪を燃焼させ、有酸素運動で欠かせない持久力を生む筋繊維を作る機能がある、と結論付けた。

 研究チームの門脇孝・東京大教授(糖尿病学)は「糖尿病患者の細胞では、アディポネクチンが結びつくたんぱく質が減っている。このたんぱく質の働きは、運動時に体内で起きる遺伝子などの働き方と一致しており、新薬の開発が期待できる」と話す。
以前よりアディポネクチンの研究はされており、さらに進むものと思われます。

脱「肥満」に成功した経験者による、減量のための12のTo Do
という記事が載っていました。

5ヶ月で60ポンド(約27.2キロ)ものダイエットに成功した人が、自身の経験に基づき伝授する、ダイエット法の紹介です。


1: 体重計を買う

自分の体重を知るのがイヤなので、自宅に体重計を持っていなかったが、まずは現実と向き合うためにも、体重計を購入した。

2: 毎日体重を測る
毎朝、トイレを済ましたあと、パンツ一枚で体重を測った。また、朝との違いを見るために、夜も測ることにした。だいたい3〜6ポンド(1.4kg〜2.7kg)くらい、朝のほうが軽い。(体重測定を習慣化するコツは「体重計測を習慣化する3つのコツとは」も参照のこと)

3: ツイッターに自分の体重を毎日投稿
手段は、ツイッターに限らず、Facebookやブログでもいいだろう(Twitter 風ツール「NENGO」もどうぞ)。毎日、自分の体重を公にさらすことで、目標達成に取り組むインセンティブになり、周りの人々のサポートも得られるようになった。

4: 夕食後は食べない
これまでは、夕食を終えたら、デザートを食べ、デザートのデザートを食べ...といった具合に、夕食は食事の「スタート」にすぎなかった。しかし、やむをえない外食を除き、毎日午後6時に子どもと一緒に夕飯をとり、それ以降は食べないことにした。

5: 間食は果物オンリー
日中小腹が空いたら、バナナ・オレンジ・リンゴといった果物だけをとるようにした。

6: 「おかわり」はNG
これまでは必ず夕飯で「おかわり」をし、ときには妻の分まで食べていたが、これをやめるようにした。

7: 砂糖の摂取を控える
ときどきクッキーやアイスクリームを食べることはあったが、以前のように、お得用パックを一気に食べるなどということは、なくなった。また炭酸飲料など、甘味料の入った飲み物もとらなくなった。砂糖の摂取を控えれば、減量につながる。

8: 炭水化物を控える
これまでは、シリアル、パン、パスタ、米などの炭水化物を山のように食べていたが、適量に抑えるようになった。

9: 食後にお茶を飲む
食後にお茶を飲むようになった。こうすると、自分に「もう食事は終わりだよ」と、改めて念押しする効果がある。

10: 飲酒量を減らす
夕飯の後にビール6缶を飲むと、900カロリーも摂取してしまうそうだ。そこで、これを1缶づつに分け、1週間で消費するようにした。

11: 美味しく食べられるように工夫する
グラノーラ1杯食べるよりも、ベーコン2枚の目玉焼きのほうが、カロリーが低いうえに美味しく食べられる。豚を蒸し煮にして、チリソースで食べるのもよい。このように工夫をして、食べることを楽しむのも大切。

12: エクセサイズする
Cardioを週5日、45分間やり、腕立て伏せ(リンク先英語)もはじめた(Cardioについては、リンク先のページにある動画を参照)。

座っている時間が1日4時間以下の人は、毎日4時間以上座って過ごす人に比べて癌、糖尿病、心疾患、高血圧などの慢性疾患が少なく、さらに1日6時間以上座って過ごす人は、糖尿病が多いそうです。

特に8時間以上座って過ごす群は明らかにリスクが高く、単に運動が十分でないということではなく、長時間座っていること自体が問題のようです。

オンライン医学誌「International Journal of Behavioral Nutrition and Physical Activity(IJBNPA)」に2月8日掲載

食事と運動療法いずれも必要です。

健康診断の新しい基準  平成27年4月より

健康診断の新しい基準(平成27年4月より)

血圧
 130未満/85未満
  ⇒ 88〜147/51〜94

肥満度(BMI)
 25未満
  ⇒ 男性 18.5〜27.7
   女性 16.8〜26.1

肝機能(ALT=GPT)
 0〜30
  ⇒ 男性 10〜37
   女性 8〜25

総コレステロール
 140〜199
  ⇒ 男性 151〜254
   女性 30〜44歳 145〜238
      45〜64歳 163〜273
      65〜80歳 175〜280

LDLコレステロール
 60〜119
  ⇒ 男性 72〜178
   女性 30〜44歳 61〜152
      45〜64歳 73〜183
      65〜80歳 84〜190

となるそうです。



非喫煙者で持病がない人が対象となっているようであり、
現在、上記基準範囲内で治療中の方は、持病有り?
来年初めて受診された方は、上記範囲内は正常?

来年以後結果を見て、持病があっても正常と判断され、
治療と中断し、病気を発症した場合の責任は?

個人的には病気の早期発見に繋がらない気がしており、
これから議論になりそうです。

DHA+EPAはサプリ?、それとも医薬品?

DHA、EPAなどサプリメントが有名ですが、、、

気になる方は↓をクリック

中性脂肪が高い方へ処方する薬?

「生活習慣病大国」アメリカでガン死亡者数が減った理由という記事

『なぜ、「おなかをすかせる」と病気にならないのか?』石原結實著(プレジデント社)からの抜粋。
PRESIDENT Online に記事が掲載されていました。

和食を見習ってガン死亡者が減った!
 
1970年代、心筋梗塞やガン、脳梗塞、肥満などの生活習慣病が多かったアメリカでは、1975年、上院に「栄養改善委員会」が設けられ、医学者に「全世界の栄養状態と病気の状態」を調べさせた。2年後に、5000ページにも及ぶ調査報告書が出されたが、その冒頭に「アメリカの反省」が載っている。これを見たマクガバン上院議員が「我われはばかだった。我われは造病食、殺人食を食べていた」と涙ながらに上院で演説したという話は有名である。

その主旨を要約すると、以下のようになる。

1. 1日のエネルギー摂取量の55〜60%を炭水化物にする
2. 1日のエネルギー摂取量の30%まで、脂肪摂取を減らす
3. 飽和脂肪酸(バター、ラードなど動物の脂)と不飽和脂肪酸(魚油、植物油などの油)の摂取量の比率を同等にする
4. コレステロールの摂取量を1日30mgまでに減らす
5. 砂糖の摂取量を40%減らす
6. 塩の摂取量を1日3gまでに減らす

そして、以下のようにまとめている。

具体的には、くだもの、野菜、未精白の穀物、鶏肉、魚、スキムミルク、植物油の摂取を増やし、牛乳、肉、卵、バター、砂糖・塩・脂肪の多い食物の摂取を減らすことによって、この目標は達成されなければならない……。

以来40年、アメリカ人は「和食こそ世界一の健康食」であることを理解し、ふだんの食生活でも米や豆腐・味噌などの豆製品、魚介類を多くとるようになった。その結果、2011年には1977年に比べて心筋梗塞による死亡数が58%、ガンによる死亡数が17%も減少した。先進国のG7加盟国としては、唯一ガン死亡者が減っている国でもある。

世界的に注目され、2013年ユネスコ無形文化遺産にも登録された「和食」ですが、
日本国内は食の欧米化が進んでいます。

食事内容を見直してみてはいかがですか。

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