〒211-0064 神奈川県川崎市中原区今井南町 9-34
東急東横線「武蔵小杉」、南口より徒歩8分

診療時間
午前9~12時
午後3~6時
休診日
木曜日・土曜日午後・日曜日

高温環境下で、体内の水分や塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れたり、体内の調整機能が破綻するなどして、発症する障害の総称です。

熱中症を疑った時には、死に直面した緊急事態であることをまず認識しなければなりません。重症の場合は救急隊を呼ぶことはもとより、現場ですぐに体を冷やし始めることが必要です。

<通常の体温調節>

皮膚の血管が広がり、血流が多くなり、熱を逃がす。
 + 同時に汗をかき、水分が蒸発することで、さらに熱を逃がす。

<熱中症の時>

脱水で汗が出なくなる
 ⇒ 体内の熱が逃げなくなるため上昇する

<環境の問題>

  • 気温が高い
  • 湿度が高い
  • 風邪が弱い

 

<人の問題>

  • 運動や労働で体で作られる熱が多くなる
  • 十分放熱できない状態

 

※ 夏季に屋外で行うスポーツは特に注意
※ 屋内(室内)でも風通しが悪い場合も注意

  • 10歳代 ⇒ スポーツの最中
  • 20〜50歳代 ⇒ 仕事(労働)の最中

   ⇒ いずれも屋外が多い

  • 60歳代以後 ⇒ 日常生活や屋内で多く発生

※梅雨明け前後から急激に増加⇒つまり蒸し暑い日は注意!
※最近都心はヒートアイランド現象により、昔より気温が高くなっている

<周囲の気温が高い>

  • 地面(特に舗装された路面)に近いほど気温が高い
  • 地上1.5mが32℃でも、地上50cmは35℃以上となる


  ※ 大人が暑いと感じる時は、子供はもっと暑くなっている!

 

<体温調節機能が未発達>

  • 大人より表面積が少なく、汗腺の機能が未発達のため、十分調節できない
  • 足の運びが悪い
  • 目の焦点が定まらない
  • 質問に答えられない  など
  • のどが渇く ⇒ 体重の2%の水分減少
  • ぼんやりして食欲が無い ⇒ 3%減少
  • いらいらして疲れ切っている ⇒ 4%
  • 頭痛や調子が悪そう ⇒ 5%

 

  • これ以上ではけいれんが起こる可能性あり

めまい、たちくらみ、筋肉のこむら返り、どんどん汗をかく

重症度Ⅰ度
⇒水分と塩分の補給

 

強い頭痛、吐き気、倦怠感(だるい)

重症度Ⅱ度
⇒水分と塩分補給
⇒首・脇の下・太ももなど、水や氷で十分冷やす
⇒涼しい所で足を高くして休む

自分で飲めなければ病院へ

 

意識が無い、けいれん、呼んでも返事がおかしい、歩けない、異常に体温が高い

重症度Ⅲ度
⇒首・脇の下・太ももなど、水や氷で十分冷やしながら
⇒すぐに救急車を呼ぶ

※緊急事態であり、早急な対応が必要です!

  1. 日陰で、風通しが良く、涼しい場所へ移動する
  2. 水分補給
  3. 十分冷やす

 

※とにかく早く対応することが重要です!

脱水で心筋梗塞を発症することもあります。

 

本来直接熱中症と関係はないのですが、汗が出ることで脱水となり、血液が濃くなり、高齢者や動脈硬化がある人(高血圧 糖尿病など)では 血管がつまる可能性が高くなることは想像できますが、

 

若い人でも、ゴルフや野球、サッカーなど炎天下での運動中に心筋梗塞を発症することがあります。

運動前、運動中、こまめな水分補給が大切です!

「汗で塩分が失われるため塩分を」と言って塩分の摂りすぎに注意!

 

発汗により身体の塩分は失われています。
身体は汗をかくと「塩分が不足している!」と判断して塩分をほしがるため、夏季に塩分を摂りすぎてしまいます。

 

しかし、汗の塩分濃度は0.5%程度と言われており、1リットルの汗をかいても、その塩分は5g程度です。
スポーツをされる方や炎天下で作業される方は多くの汗をかくため、多少不足気味となることが予想されますが、日常生活で多くの汗をかくかたはどのくらいいるのでしょうか?

 

私達が1日に摂取している塩分は11〜13gと言われています。高血圧の方は7g以下が目標であり過剰に摂取している方が多いと考えられています。

もちろん夏は熱中症や脱水に注意が必要です。特に高血圧の方は水分が不足すると血液が濃くなり、血管内で血液が詰まりやすくなるため、心筋梗塞などの病気を引き起こす可能性があります。実際、脳卒中や心筋梗塞は夏でも多く発生します。

 

夏場には、マメに水分補給をする事が重要ですが、塩分の摂りすぎに注意!
あと、薬を服用されている方は飲み忘れに注意して下さい。

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