〒211-0064 神奈川県川崎市中原区今井南町 9-34
東急東横線「武蔵小杉」、南口より徒歩8分
診療時間 | 午前9~12時 午後3~6時 |
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休診日 | 木曜日・土曜日午後・日曜日 |
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血圧は、1日のうちでかなり変化します。
朝起きる少し前より上昇し、日中にも上下し、入浴や安静で低下して、寝てから低下します。
季節・食事・排便や排尿・会話・作業・ストレスなどでも上下に変化しいます。このため血圧を測る時間が異なると数字が違ってくるわけです。
当たり前かもしれませんが、心臓は機械ではないので、血圧を測定するたびに値が異なります。このため外来で「昨日は良かったのに」「さっきは良かったのに」と言われる方が非常に多いのですが、1回だけの数字に振り回されないようにしてください。
上の図のように、日中は正常の血圧でも、早朝に血圧が上昇する場合があり、これを「早朝高血圧」と呼びます。このように上昇する場合は、心臓や脳などの血管に負担がかかり、心臓発作(狭心症・心筋梗塞)や脳梗塞を発症する可能性が高くなります。 診察では分からない高血圧であり、自宅での血圧測定(家庭血圧)が重要となります。
自宅内の温度差が血圧に影響します。
入浴時には
暖かい居間から、寒い脱衣所で脱衣、さらに寒い浴室、暖かい湯船へ移動します。
この時血圧は
居間では平常でも、脱衣所で上昇、さらに浴室で上昇、湯船で低下します。
入浴で血圧は乱高下をします。
元々高血圧の方は、この血圧変化が大きいため、高くなった時に発作を起こしたり、低下した時に意識を失ったりすることがあります。
詳しくは、メニューから「ヒートショック」をご覧下さい。
文字通り「早朝に血圧が上昇」する高血圧のことを言います。 以前は朝の覚醒直後の安静時血圧は、その人の覚醒時で最も安定している血圧といわれていました。しかし・・・
急性心筋梗塞、狭心症、心臓突然死、脳梗塞・脳出血などの発症には日内変動があります。午前6時から正午に多く発症することが知られていました。近年起床時刻で検討した場合、起床後の3時間以内に心臓病・脳血管障害が多く起こることが明らかになっております。
携帯型の自動血圧計によって血圧の日内変動を観察することが可能となっております。これによって起床時に急激な血圧上昇が認められることがあり、上記の心臓病や脳血管障害と関連すると考えられています。
実際、早朝高血圧の場合で無症候性脳梗塞が多いこと、心臓の左室肥大が多いこと、腎障害が進行していることなどが報告されています。
また早朝に拡張期血圧が上昇している場合(10mmHg以上)で、心血管疾患による死亡が増加することも報告されています。
早朝高血圧が臓器障害の原因なのか結果なのかははっきりしていませんが、少なくとも早朝高血圧の場合には多くの病気が起こる可能性があるといえます。
家庭で血圧を測定することは重要です!
病院ではかると、緊張感があるため自宅より高くなる傾向にあります。
自宅では正常でも病院・診療所などの医療機関で測定すると高くなる場合を「白衣性高血圧」と呼びます。
日常の状態を知る意味で家庭での血圧測定を薦めています。
落ち着いている家庭血圧測定では、高血圧の基準が異なり注意が必要です。
「135/85mmHg」以上を高血圧と判断します。
高血圧は「血圧が一定より高い状態が長く続く」
運動・精神状態などで値が変動するため、1回目が収縮期血圧160/拡張期血圧90mmHgであっても、直後の2回目には130/80mmHgになっていることがあります。
正確に自宅で血圧を測るためには
最低でも5分間は静かにすわって安静にして下さい。
血圧測定前の30分以内に、カフェインが含まれている飲み物を飲んだり、たばこを吸ったりすると、血圧が変動するので控えて測定して下さい。
カフの空気を完全に抜いて、正しいところに巻いてください
さらに、決まった時間に同じ姿勢で測定することも重要です。
朝起きてすぐ、朝食後、排尿・排便直後、運動後、活動中、飲酒後、入浴後、就寝直前など、1日の中でそのときの状況によっても変化します。
朝の場合:起きてから1〜2時間以内
夜の場合:寝る前
個人的には薬の飲む直前が忘れにくいと思います。
(同時に早朝高血圧の判断が可能です)
機械を購入して初めのうちは測定することが多いのですが、実は薬が変更となったときや季節が変わる頃に測定することも重要です。
これは極端に低下したり、全く効かなかったりすることがあるためです。少なくとも頑張って飲んでいる薬が十分効いていることを確認して下さい。もちろん薬の種類によって効き始めるまでの時間が違うので、飲み始めたらすぐに値が変わるわけではありません。 また、血圧は1日のうちで変化するため、変化に応じて薬を調節する必要があるため、主治医とよく相談をして下さい。
最後に指先や手首で測るタイプの血圧計では、あまり正確ではありません。
心臓とほぼ同じ高さで、「上腕(二の腕)の血圧で行う」と決められています。
指先の血圧と上腕の血圧では差があることが多いです。
このため、上腕で測定する器械、つまり医療機関でも行っている場所で測定してください。
家庭血圧測定の意義
家庭血圧を測定することで白衣高血圧に対して不要な降圧薬を処方することが無くなる
仮面高血圧では適切な治療が出来る
早朝高血圧では適切な薬を選択し、内服時間を変更する場合もある
24時間適切な治療を行うことが可能となります。
ただし現時点では最適な目標血圧は明かではないため、今後の研究が必要です。
今や高血圧は日本に約4000万人いるとされています。
自覚症状や痛みなく、脳や心臓の病気が発症する危険が高まる「サイレントキラー」である。早めの予防と治療で危険が減るため、早い段間で十分な治療を行うことが大切です。
高血圧の初期段階に、拡張期血圧が高くなることが知られています。動脈硬化で高血圧が起こりますが、20〜30歳代の若い頃は血管が軟らかく、動脈硬化による圧力の上昇は吸収されてしまうため、血液が勢いよく流れる収縮期は血圧が上がりません。しかし血液の流れが緩やかな拡張期は、血管の柔軟性には関係なく、血圧が上がりやすくなります。
このため若年者の高血圧は拡張期血圧だけが高い場合が多いです。
ただ、40歳代になり血管が硬くなると、これが逆転します。
血管の柔軟性が失われて、収縮期では血圧が上がりますが、拡張期は血圧はさがります。特に高齢者では最高血圧と最低血圧の差が大きくなります。
気温が高くなると血管が拡張し、血圧が低下することが多いです。 高血圧で降圧薬を内服している方は、血管の拡張で血圧が下がることに加えて、発汗による脱水傾向で薬が効きすぎることがあり、過剰に血圧が下がることがあります。 血圧が低下すると立ちくらみ、ふらつきなどが起こり、失神や転倒につながる場合もあります。 日頃から自宅で血圧を測定することで血圧の変化を確認することが重要です。 下がる傾向があれば、医師と相談して薬の量や種類などを調整する「衣替え」をして下さい。
立ちくらみやふらつきがあるときは、十分に水分を補給して下さい。 (余談) 夏に血圧が上昇? 暑い屋外から冷房が効いた室内へ入ったときの温度差で血圧が上昇する可能性もあります。 この季節にビールを飲む機会が多くなるかもしれませんが、アルコールにより血管は拡張して血圧が下がります。アルコールが抜けた翌朝は反対に急上昇することもあるため、飲み過ぎには注意して下さい。
川崎市中原区 武蔵小杉駅より徒歩8分の内科一般・循環器内科の医院です。
高血圧・脂質異常症・糖尿病・生活習慣病・メタボリックシンドロームなどの動脈硬化に関する病気、狭心症や心筋梗塞、不整脈、弁膜症などの循環器の診療を行っております。
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