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新型インフルエンザが話題となっています。

日本国内の報告数(厚生労働省確認分)(2009年7月3日 11時現在)
報告患者数:1,502人(死亡数:0人)

世界の報告数(WHO発表)(2009年7月1日 9時現在)- 世界標準時 - 
報告患者数:77,201※人(死亡数:332人)
※総数には台湾からの報告61例(死亡0)を含む

代表的なインフルエンザの大流行

1918年のスペイン風邪
1957年のアジア風邪
1968年の香港風邪

過去数十年周期で大きな変異が起こり、多くの感染者が発生しています。
以前は衛生状態やインフルエンザに対する知識の問題で、多くの死者が出ています。

現代は遺伝子解析が可能であり、以下に新型インフルエンザウイルスを含むH1ウイルスについて、系統樹が「日経サイエンス」の2009年7月号に掲載されています。

ウイルスの名前は分離された場所と年、文字は感染していた動物種(赤:ブタ青:ヒト緑:トリ)を示しています。

今回の新型ウイルスはブタ型ウイルスだが、ヒトから分離されたため青となっています。

ウイルスとは、人や動物、植物など生物の細胞内に入って、その細胞の機能を利用して複製し、増える微生物です。

自分で遺伝情報をコピー(複製)することが出来ないため、他の生物の細胞に入り、その細胞の遺伝情報をコピーする装置、ものを作る装置を利用して、自分と同じウイルスをコピーして増殖し、他の細胞へ感染してゆきます。


一方で、細菌は自ら栄養をとって増殖することができるため、細菌だけで生きていくことが可能です。

インフルエンザの種類

A型、B型、C型の3種類にわけられます。特にA型は世界的に大流行をおこしたり、突然変異をおこしたりします。
ウイルスの直径は100nm(nm = 1mmの1万分の1)と非常に小さいものです。
この表面には2種類の「とげ:棘」があり、ザラザラしています。

とげ(棘)の種類
赤血球凝集素:ヘマグルチニン(HA)、ノイラミニダーゼ(NA)の2種類があり、1つのウイルスの表面にHA 500個ほど、NA 100個ほどあります。

HA には 16種類、NA には 9種類あります。16 種類の HA は H1, H2, H3, ... H16 、9 種類の NA は N1, N2, N3, ... N9 というように番号が付けられています。
HAの16 種類の中の1つ、NA の 9 種類の中の1つずつ組み合わさり、合計で 16種類 × 9種類 = 144 種類もの A 型インフルエンザウイルスがあります。これらのウイルスは全て別のA型インフルエンザウイルスなのです。

この中で主にA型ではH1N1のAソ連型、H3N2のA香港型が流行しています。

参考までに、リレンザやタミフルは、このノイラミニダーゼの働きを阻害することで、インフルエンザウイルスが細胞の外に脱出できないようにして、体内での増殖を防ぐことで症状を抑える薬です。

紀元前 412年頃にヒポクラテスとリヴィがインフルエンザと思われる病気が流行したと書き残しています。

西暦1000年頃の「源氏物語」に”咳逆”と書かれており、1504年「天体の影響」「星の影響」の言う意味で”インフルエンツァ”と呼ばれたことが語源だと言われています。

インフルエンザの歴史と大流行

1890年:旧アジアかぜ(H2N8):日本では”流行性感冒=流感”と呼ばれた。
1900年:旧香港かぜ(H3N8)
1918年:スペインかぜ(H1N1):世界で約6億人が感染し、約3000万人が死亡。
1931年:ブタインフルエンザが発見
1933年:A型インフルエンザウイルスが発見
1940年:B型インフルエンザウイルスが発見
1950年:C型インフルエンザウイルスが発見
1957年:アジアかぜ(H2N2):日本では約100万人が感染し、約8000人が死亡。
1968年:香港かぜ(H3N2)
1977年:ソ連かぜ(H1N1)

ここで注意!
日本で毎年インフルエンザが流行しますが、約1000万人が感染すると言われています。さらに毎年インフルエンザによって1000人ほどの方が亡くなっております(日本の話です)。インフルエンザによって元の病気が悪化する方を含めると約1万人が亡くなっていると考えられています(これも日本)。
新型!!と騒がれていますが、毎年流行するインフルエンザでこれだけの方が亡くなっていることは知られていないようです。また先進国で患者数が圧倒的に多い結核のように十分な対策を行う必要がある病気がたくさんあります。

例えば、ブタの体内の同じ細胞に、違った遺伝子を持った ヒトとトリの2種類のインフルエンザウイルスが同時に入ることがあります。この2つのウイルスの遺伝子が混ざり、新たなウイルスが出来ます。

今まで流行していない組み合わせのウイルスが出来上がり、さらにヒトからヒトへ感染する能力があり、加えてその感染力が強い場合に大流行する可能性があります。もとのインフルエンザウイルスとは別物であるため、私たちは抗体を持っていません。そのため、時としてインフルエンザの大流行を起こります。

そもそもインフルエンザは、「インフルエンザウイルス」による感染症です。

「せき:咳」「くしゃみ」をした時に、だ液(=水滴・微粒子・飛沫)に混じって 1000 個ものインフルエンザウイルスが飛び散るといわれています。

約1mの間ならば飛び散ったウイルスが、直接周囲の人の口や鼻から体内に入ってきてしまいます。


入ってきたウイルスは、ノドの粘膜(ねんまく)にあるシアル酸にくっつくことから始まります(シアル酸は栄養やホルモンなど必要なものを取り込むために必要)。

そのため、細胞がインフルエンザウイルスを味方(仲間)と判断し、細胞内にウイルスが侵入します。

内部に入り込むことに成功したウイルスは内部の遺伝子を出して、細胞の核内でウイルスのコピーをつくります。一度入り込んだウイルスは、細胞の中で次々とウイルスのコピーをつくり、これらを細胞の外へと出していきます。

こうして新たに発生したウイルスがまわりのノドの細胞にも次々と入って、周囲の細胞までダメージを受けるため、発熱や咳などが出ます。

うつってから、短いと24時間、普通は2日ぐらい、長くても4〜5日して症状が出はじめることがおおいです。

頭がいたい(頭痛)、ガタガタふるえる(悪寒)、などに続いて高熱、全身がいたくなる(筋肉痛・関節痛)など、全身の症状が出ることが多いです。 

熱は38〜40℃まで上がり、3日ぐらい続きます。ほかに、のどがいたい(咽頭痛)、せき(咳)、はなみず(鼻汁)なども出ることが多く、熱が下がってから数日で治ります。

感染してから2日ぐらいが一番ウイルスの数が多く、1週間ぐらいほかの人にうつすことがあるため、学校保健法では、「解熱した後2日を経過するまで」をインフルエンザによる出席停止期間としています。

最近ではインフルエンザにかかっても、早期に受診・診断・治療が行われることで、早く解熱する方が多く、感染力が残ったまま登校する方が多いそうです。

文部科学省は、発症後5日を過ぎれば、ウイルスがほとんど検出されなくなるという研究報告をもとにして、現行基準の「解熱後2日間」から「発症後5日を経過し、かつ解熱後2日間」に改める方針を決めたそうです。

ただし、幼稚園児は「発症後5日を経過し、かつ解熱した後3日間」とするとのコメントもありました。

平成24年4月1日以後から実施されるため、今回の流行と直接関係ありません。

来年以後は変わるため、注意が必要です。

 
インフルエンザ
カゼ
初発症状
さむけ、頭痛
のどの乾いた感じ
くしゃみ
主な症状
発熱、筋痛、関節痛
鼻汁、鼻閉
悪寒
ひどい寒気
高度
軽度、きわめて短期
および熱型
(期間)
38〜40℃
(3〜4日間)
ないか、もしくは微熱
全身痛
筋肉痛、関節痛
高度
ない
倦怠感
高度
ほとんどない
 食欲低下

 ある

 ない

鼻汁、鼻閉
後期より著しい
初期より著しい
 目の結膜充血

意外と多い

 普通なし

発症状況
短期間に
膨大な数の人に感染
徐々に感染が広がる
合併症

気管支炎
インフルエンザ肺炎
細菌性肺炎
脳炎、脳症

まれ

インフルエンザと「風邪・普通感冒」とは、ウイルスが違うため、通常の「かぜ」ではのどや鼻に症状が出ますが、インフルエンザでは急激に38〜40度の高熱が出ることが特徴です。同時に倦怠感(だるい感じ)、頭痛、全身の筋肉痛・関節痛など全身の症状が強いことも特徴です。(遅れて鼻汁、咽頭痛、咳などの呼吸器症状が出現します)

一般的には症状が5日程度持続します。また気管支炎や肺炎を起こしたり、脳炎や心不全など重篤なことを起こしたりすることもあるため、高齢者では命に関わることがあり注意が必要です 

早期治療 + 十分な休養
= 自分の体を守る + 他人にうつさない

この意味でも一番重要な治療は休養です。 

「せき:咳」「くしゃみ」をした時に、だ液(=水滴)に混じって 1000 個ものインフルエンザウイルスが飛び散るといわれています。こうして飛び散ったウイルスが、口や鼻から私たちの体内に入ってきてしまいます。

入ってきたウイルスは、ノドの粘膜(ねんまく)にあるシアル酸にくっつくことから始まります(シアル酸は栄養やホルモンなど必要なものを取り込むために必要)。そのため、細胞がインフルエンザウイルスを味方(仲間)と判断し、細胞内にウイルスが侵入します。内部に入り込むことに成功したウイルスは内部の遺伝子を出して、細胞の核内でウイルスのコピーをつくります。

一度入り込んだウイルスは、細胞の中で次々とウイルスのコピーをつくり、これらを細胞の外へと出していきます。こうして新たに発生したウイルスがまわりのノドの細胞にも次々と入って、周囲の細胞までダメージを受けるため、発熱や咳などが出ます。

うつってから、短いと24時間、普通は2日ぐらい、長くても4〜5日して症状が出はじめる。頭がいたい(頭痛)、ガタガタふるえる(悪寒)、などに続いて高熱、全身がいたくなる(筋肉痛・関節痛)が出てきます。 

熱は38〜40℃まで上がり、3日ぐらい続く。ほかに、のどがいたい(咽頭痛)、せき(咳)、はなみず(鼻汁)なども出るが、熱が下がってから数日でなおります。

感染してから2日ぐらいが一番ウイルスの数が多く、1週間ぐらいほかの人にうつすことがあります。このため学校保健法では、「解熱した後2日を経過するまで」をインフルエンザによる出席停止期間としています。

予防においてはマスクが有効ですが、形や機能・装着方法によっては完全に予防できない時があるため、注意が必要です。
手洗い・うがい、部屋に十分な湿度があれば生存期間も短くなるため、空気清浄機・加湿器も有効(ただし空気を入れ換えることも重要です。

また日光に弱いため、服は通常の洗濯をして日なたに干しておけばウイルスの感染性は消失します。

※インフルエンザの予防接種に関しては別ページで解説

平成25年1月30日:FNN、スーパーニュースにVTR出演

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